古代

121 女王卑弥呼は大和郡山にいたか

大和郡山市は毎年、「女王卑弥呼」を公募・選出し、観光PR活動に一役買ってもらっている。市の観光協会のホームページには次のようなコメントが載る。 「大阪教育大学名誉教授だった故鳥越憲三郎氏が著書『大いなる邪馬台国』の中で、邪馬台国は大和郡山市…

116 「たまきはる命は知らず」――安積親王の死

安積親王陵墓(京都府相楽郡和束町) 遷都さなかに急死した親王 天平16年(744)閏正月1日、恭仁宮の朝堂に百官を集め異例の諮問があった。「恭仁京と難波京のどちらを都にすべきか」と意見を募ったのである。恭仁京と答えたのは、五位以上の者24人…

109 天平の天然痘大流行

「呪符」木簡(『平城京と木簡の世紀』より) 新型コロナウイルスによるパンデミックは大方の日本人にとって未知の体験です。しかしこれまでの内外の歴史を見ると、人類は感染症とともに生きてきました。感染症の原因が究明され、有効な治療・予防法が生み出…